Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
いつかは、おかしら自身が、こうもり男に化けたこともあるが、きょうはそうじゃない。おれはかえだまだよ。ざまあみろ。ワハハハハハ……。」
こうもり男は、そういって、さもおかしそうに笑うのでした。
「ともかく、逃げださないように、しばっておこう。」
刑事たちは、こうもり男をとりかこんで、手と足を、ぐるぐるまきにしばりあげて、そこへころがしました。
そして、また奥のほうへ進んでいきますと、むこうのドアが、スウッとひらいて、
「エヘヘヘヘヘ……。」
と、いやな笑い声が聞こえてきました。
小林少年の万年筆型の懐中電灯のほかに、ふたりの刑事の大型懐中電灯が、そのほうを照らしました。
そこに立っているのは、赤い道化師でした。時計塔のてっぺんで、こまのようにぐるぐるまわっていた、あの道化師、林の中で淡谷スミ子ちゃんをさらっていった、あの赤い道化師です。
「きさま、四十面相だなッ。」
刑事のひとりが、どなりつけました。
「エヘヘヘヘヘ……、ちがうよ。おらあ、ただの道化師さ。いつかは、おかしらが、おれとおんなじすがたに化けたこともあるが、きょうはちがうよ。おらあ、おかしらのかえだまさ、エヘヘヘヘヘヘ……。