Japanische Klassiker mit Furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
塔の下には、三台のパトロールカーが来ていて、それぞれ小型のサーチライトを持っていましたが、とても塔の上まで、てらす力はありません。
それに、塔の下から、てらしたのでは、屋根の上は明るくならないのです。
屋根のてっぺんをてらすためには、どこか高いところから、大型のサーチライトを使うほかはありません。
そこで警視庁から、サーチライトを運んで、近くのいちばん高い建物の屋根の上にすえつけることになり、それでまた、三十分以上も時間がたってしまいました。
やがて、サーチライトの強い光が塔のてっぺんをまひるのように、てらしだしました。
塔の下にいては、屋根の上が見えませんので、警官隊も、見物人たちも、遠くから、塔のまわりに、大きな輪を作って屋根の上をみつめました。
おやっ、屋根の上には、なんにもいないではありませんか。
まひるのように、明るくなった塔のてっぺんを、人びとは、四方から見ているのです。
もし、そこに鉄人Qがいれば、たとえ、屋根の上にねそべっていても、見えないはずがないのです。ところが、Qの姿も、ミドリちゃんの姿も夢のように消えているのです。
まさか塔のてっぺんから、とびおりることはできませんから、あのあさなわをつたって、塔の中へもどったのかもしれません。