Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Lesen Sie 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 151.766 Zeichen · 303 Bildschirme
きたない服をきた、小さな少年です。
こじきの子どもでしょうか? そうかもしれません。
その少年は、ごみ箱のかげに、しゃがんで、じっと、向こうの地面を見つめています。いっしょうけんめいに見つめているのです。
いったい、何を見つめているのでしょうか。
すると、少年の見つめているあたりの地面が、ユラユラと、動きだしたではありませんか。
地面が、あんなに動くわけはありません。いったい、どうしたというのでしょう。
ああ、わかりました。マンホールの鉄のふたです。あの丸いふたが、ジリッ、ジリッと、下から持ちあがってくるのです。
そして、その下から現われたのは……あいつです。あの、お面のような顔をした鉄人Qの姿です。
かれは、またしても、マンホールの中にかくれていたのです。
かれは、あなから出て、鉄のふたをもとのとおりにしめて、そのまま歩きだしました。横町から横町へと、人通りの少ない町をよってだんだん東の方へ、つまり東京湾の方へ歩いていくのです。
ごみ箱のかげにかくれていた少年はこっそり、鉄人Qのあとをつけていきます。
「やっぱり、そうだった。ふつうの人間には、マンホールの鉄のふたを、ひとりで動かすのはむずかしいが、あいつならできると思った。