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Japanische Klassiker mit Furigana

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よあけのつじ

夜明けの辻

山本 周五郎

Lesen Sie 夜明けの辻 (よあけのつじ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 42.801 Zeichen · 86 Bildschirme

Aozora Bunko

盲無念の他にこれだけの突をするやつはない」

孫次郎はまるでそこに盲無念と呼ぶ当の相手を見るかのように身を震わせながら深く息を吸込んだ。

「しかし、相手がその男として、この四人とこんな場所で果合いをするような関りがあるのか。四人ともその男に仕止められたとして」

「分らぬ。おれは去年の春、国詰になってこっちへ来た。その後でなにか間違いがあったかも知れない。しかしおれがいた時分にはべつにそれほど深い関係はなかったはずだ」

「いったいその男は何者なんだ」

「その男とは東寿のことか」

「盲人で剣を使うというが、武士なのか町人なのか。なんのために剣を使うんだ」

「そいつも分らん」

孫次郎は頭を振って云った。

「なんでも父親は浪人だったそうだ。彼は琵琶の師匠が本業なのだが、剣法が好きで道場へ通って来るのだと聞いていた。むろん剣で身を立てるなどという野心はないようすだったし、その独特な突の手を別にすれば、気質の穏かな口数の寡い良い人間だったよ」

「どうも話と事実とがちぐはぐだな。しかし、なにしろ当人たちが死んでしまってるんだから、江戸屋敷の者にでも糺さなくては分るまい」

伊兵衛は雪帽子をあげて道の向うを見た。