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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

「それで、殺した者は知れないんですか。」

「知れませんよ。みんな巡回に出ていて、誰もいない留守のことですから。」と、じいやの詞は少し途切れました。

「あの、もしや山窩とかの娘じゃありませんかしら。」

わたくしが思い切ってこう言いますと、じいやはじろりと横目で睨んだばかりで、しばらく黙っていましたが、やがてしずかに言い出しました。

「お嬢さん。あなたは奥さんから何かお聞きでございましたか。」

「いいえ、別に……。けれども、何だかそんなような気がしてならないんです。ほんとうにそうじゃありませんかしら。」

「そうかも知れませんよ。」と、じいやは唸るように言いました。「あなたがそう仰しゃるならば言いますが、わたくしもそうじゃないかと思っています。こんなことを仕出来して、あいつも可哀そうですけれど、奥さんは猶更お可哀そうですよ。奥さんは全くなんにも御存じないんですから。」

この前にもそうでしたが、このじいやの言い振りはなんだか奥歯に物が挾まっているようで、焦れったくってなりません。殊に今の場合にそんな謎のようなことを聞かされては堪まりません。わたくしはもう苛々して来て、じいやの胸ぐらを捉らないばかりにして、無理無体に根ほり葉掘りの詮議をしますと、じいやもしまいには根負けがしたらしく、とうとうこれだけのことを白状しました。