Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
お春が手土産の菓子をくれたこと、見事な花環をくれたことも申し立てた。もちろん、露骨にはなんにも言わなかったのであるが、その子細ありげな口ぶりと、宿の女子たちの噂などを総合して、巡査もまずお春に疑いの眼を向けたらしく見えた。だんだん調べてみると、ここにもう一つ怪しい事実を発見した。
それはこの宿に奉公しているお留という今年十八の女が、きのうの朝お春が富子に別れて帰るのを店の外まで追って出て、往来でなにかひそひそと立ち話をしていたというのである。宿の二階には、富子一人が八畳の座敷を借りていて、その他の者は次の間の十畳と下座敷の八畳とに分かれてたむろしていたが、お留は富子の座敷の受持ちで、しばしばそこへ出入りしていた。それらの事情をかんがえると、お留はふだんから心安いお春に頼まれて、なにかの毒剤を富子の飲食物の中へ投げ込んで置いたかとも見られるので、彼女はすぐに下座敷で厳重な取り調べを受けた。
「おまえは堀江屋の娘と心安くしているのか。」
「はい、堀江屋の姐さんはふだんからわたくしを可愛がってくれます。」と、お留は正直そうに答えた。
「じゃあ、なぜ堀江屋へ行かないで、ここの家にいつまでも奉公しているのだ。