Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
「往来じゃいけない。ともかくも内へはいりましょう。」と、洋服の男は激したように言った。
その声だけは二階の富寿にもはっきりと聞こえた。そうして、かれと巡査とお春とお留とが一緒につながって宿へはいって来た。
一種の好奇心も手伝って、富寿はそっと二階を降りて来ると、下座敷のひと間にかの四人が向かい合っていた。宿の主人や番頭も廊下に出て不安らしく立ち聞きをしていた。
「一体このお春という婦人がお留にたのんで、富子とかいう義太夫語りに毒を飲ませたとかいうには確かな証拠でもありますか。」と、洋服の男はいよいよ激昂したように言った。「確かな証拠もないのに、往来でむやみに取り調べるなぞとは不都合じゃありませんか。」
「いや、お留を取り調べようとするところへ、丁度お春も来ていたのです。」と、巡査は言った。「それであるから一緒に取り調べたまでのことです。いずれにしても、あなたには無関係であるから、構わずお引き取りください。」
「いや、そうはいきません。あなたがこの二人の女に対してどんな取り調べ方をするか、わたくしはここで聴いています。」
「それはいけません。あなたがお春という女にどういう関係があろうとも……。