Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
それはあたかも日曜日の朝であったので、父はすぐに近所の米屋をたずねた。
米屋は前にいったような事情で、わたしの家を昔の持ち主から譲りうけて、更にそれをわたしの父に売り渡したのである。そうして、現在もわたしの家へ米を入れている。その米屋の主人に逢って、昔の持ち主のことをたずねると、主人はこう答えた。
「その節も申し上げましたが、あなたのお屋敷には安達さんというお武家が住んでいらしったのでございますが、そのお方は脱走して、越後口で討死をなすったということでございます。」
「その安達という人の家族はどうしたね。」と、父はまた訊いた。
「どうなすったか判りませんでしたが、ひと月ほども前に、その奥さんがふらりと尋ねておいでになりまして、なんでも今までは上総の方とかにお出でになったというお話でした。そうして、わたしの家には誰が住んでいるとお聞きになりましたから、矢橋さんという方がお住まいになっていると申しましたら、そうかといってお帰りになりました。」
「その奥さんは今どこにいるのだろう。」
「やはり同区内で、芝の片門前にいるとかいうことでした。」
「どんなふうをしていたね。