Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
者がふだん自慢しているのを僕もうすうす聞いていた。
地蔵さまは僕よりも大きかった。まず十五六の少年ぐらいの立像で、その顔はいかにも柔和な慈悲深そうな、気高い、美しい、いわゆる端麗とでもいいそうな、ここらの田舎には珍らしいくらいの尊げな石像であった。これを作る費用は幾らかかったか知らないが、ともかくもこれ程の立派な地蔵さまが我が村境に立たせたもうことは、村に取って一種の誇りであったであろうと僕は今でも思っている。この地蔵さまがこの話に大関係をもっているのだから、よく記憶していてもらいたい。
われわれ二人が今この地蔵さまの前に来かかると、尼は僕のそばをついと離れて俄かに立像の下にひざまずいた。鉄鉢も麻袋も投げ出すように地に置いて、尼はしばらく尊像を伏し拝んでいた。僕は一緒になって拝む気にもなれなかったので――その癖、祖母と一緒に来て、花を供えたりしたこともあるのだが――唯ぼんやりと突っ立っているばかりであった。
尼は僕という路連れのあることを忘れたように、しばらくそこにひざまずいて拝んでいた。
二
村にはいって、小さい茅ぶき堂のまえで僕は尼と別れた。
ここでこの尼の身の上を少しく説明しておく必要がある。