Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
」
「それにしては、女がどうして櫂を両手に持っていたんだろう。」
「水沢さんが刀でもぬくあいだ、女が手代りに櫂を持っていたのかも知れません。なにしろ心中には相違ないんですよ。それにあのステッキの一件、あれが動かない証拠で、警察でも水沢さんに眼をつけているんです。けさもステッキの折れたのを持って来て、これに見覚えがあるかといって帳場の人に訊いていましたから、あたしがそばから啄を出して、たしかに見覚えがある、それは水沢さんのステッキに相違ないと言ってやりました。」
僕もすこし驚いた。ゆうべは誰にも言ってくれるなと堅く頼んで置きながら、けさは自分の方からその秘密をあばくようなことをする。お島さんの料簡がどうして急激に変化したのか、僕には想像が付かなかった。
「黙っていればいいのに、なぜそんなことを言ったんだろう。そりゃどうせ知れるには相違なかろうが、お島さんの口から可愛い人の罪をあばくのはちっと酷いじゃあないか。」と、僕は皮肉らしく言った。
「酷いことがあるもんですか。あんな人、ちっとも可愛くはありませんわ。」と、お島さんはののしるように言った。「あたし、あの人に愛想がつきてしまいましたわ。