Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme

Aozora Bunko

水沢は無事に放還された。大体の事実は僕の想像通りであった。水沢は絶対に心中を否認して、なるほど女の方からはそんな手紙を受け取ったこともあるが、自分はどうしてもそれに応じなかったと言っていたそうだ。何分にも相手が死んでしまったので、その辺の消息はよく判らない。或いはほんとうに心中するつもりで沖へ出たところへ突然に剣魚の邪魔がはいって、女だけ殺してしまったのかも知れない。この事件が解決すると同時に、水沢は早々に横浜へ帰ったので、僕はお島さんから預かっていたハンカチーフを返してやる機会を失ってしまった。

翌月のなかばに僕も東京へ帰った。宿を発つときにお島さんは停車場まで送って来て、自分も今月かぎりで暇を取って房州の方へ奉公替えをするつもりだと言った。そうして、まだ疑うようにこんなことを言っていた。

「芸妓はまったくあの魚に殺されたんでしょうか。」

「そりゃ確かにそうだよ。水沢さんが殺したんじゃない。」と、僕は言い切った。

「でも、その魚さえ流れ着かなければ、水沢さんが殺したことになってしまったんでしょうね。」

「そうかも知れない。」

「そうでしょうねえ。」

お島さんはなんだか残念そうな顔をしていた。