Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Lesen Sie 探偵夜話 (たんていやわ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.363 Zeichen · 277 Bildschirme
こういうわけで、ここらの土人の中には猿を飼っているのが随分あります。小鉄の頭の上に椰子の実をほうり落としたのもやはりその猿で、番人の眼を盗んでぬけ出して、木から木をつたっているうちに、熟した椰子の実を見つけてもぎ取ったが、例の通り硬くて食えない。自棄になって上からほうり出すと、小鉄が運悪くその下に立っていて、脳天を打たれたというわけです。梁福もかねてそれを知っているので、小鉄が倒れると同時に、あわてて木の上を見あげると、大きい猿が歯をむき出して見おろしている。梁福はその椰子の実を拾って、すぐに猿を目がけて投げかえしたが、梢が高いのでとても届かない。こっちはじれて地だんだを踏んでいると、猿は高いところで嘲るように悠々と眺めている。よんどころなく諦めて、さらに小鉄を引き起こして介抱したが、これは即死でどうにも手の着けようがない。そのうちに例のシャワーがざっと降り出してくる。梁福もいよいよ途方に暮れて、小鉄の死骸を置き去りにしたままで、ひとまずここを立ち去ってしまったんです。」
「それで、その支那人は警察へも訴えなかったのですね。」
「勿論、訴えれば子細はなかったんですが、梁福はどうも警察へ出ることを好まない。