Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はたもとたいくつおとこ

旗本退屈男

佐々木 味津三

Lesen Sie 旗本退屈男 (はたもとたいくつおとこ) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 240.656 Zeichen · 478 Bildschirme

Aozora Bunko

嫣然と笑いました。

京弥は言うまでもないこと、妹菊路のろうばいはいたいたしい位でした。女遊び、曲輪通い、折々の退屈払いに兄主水之介がこの世の女どもとかりそめのたわむれはすることがあっても、こんなのは、寺の裏書院のかくれ部屋で素姓も計りがたい女と、かような目にあまる所業は今が初めてなのです。

菊路の美しい柳眉は知らぬまに逆立ちしました。

「何ごとでござります! お兄上!」

「………」

「この有様は何のことでござります! お兄上!」

「御案じ申してはるばると御迎いに参ったのではござりませぬか! このはしたないお姿は何のことでござります!」

声に膝枕したまま薄目をあけて、物うげに見眺めていたが、こんな兄というものはまたとない。

「よう。お人形さまたち、いちゃいちゃとやって来おったのう。アハハハ……。膝枕五千石という奴じゃ。後学のためにようみい。男女陰陽の道にもとづいてたわむれするはこうするものぞよ。どうじゃ、妬き加減は? アッハハハ。では、罷りかえるかのう。……」

飄々として立ち上がると、けろりとしているのです。

「いかい御馳走さまで御座った。御縁があらばまたお膝をお借り申したい。