Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme
いや、実におそろしい奴で、こんな女に出逢ってはたまりません」
「それでもお留は素直に白状したんですね」
「自身番から帰って来たところをつかまえて詮議すると、初めは勿論しらを切っていましたが、蠑螺の殻と金包みとをつきつけられて、一も二もなく恐れ入りました。よそからはいった賊ならば、その金を持って逃げる筈。わざわざ貝殻なんぞへ押し込んで行くわけがありません。おまけに包み紙に残っている指のあとが、お留の指とぴったり合っているんですから、動きが取れません。亭主を殺したどたばた騒ぎで、隣りの足袋屋が起きて来たので、お留は手に持っているその金の隠し場に困って、店の貝殻へあわてて押し込んだのが運の尽きでした。当人の白状によると、徳蔵を殺したあとで一方の伝介と夫婦になる気でもなく、かねて貯えてある六、七両の金とその百両とを持って、故郷の名古屋へ帰って金貸しでもするつもりだったそうです。そうなると、色男の伝介も置き去りを食うわけで、命を取られないのが仕合わせだったかも知れませんよ。お留は無論重罪ですから、引き廻しの上、千住で磔刑にかけられました」
これで魚屋の方の問題は解決したが、まだ私の気にかかっているのは山城屋の娘の一件であった。