Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あんこくにっき

暗黒日記

清沢 洌

Lesen Sie 暗黒日記 (あんこくにっき) von 清沢 洌 (きよさわきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.322 Zeichen · 188 Bildschirme

Aozora Bunko

十二月二十五日(月)

十二月三十日(土)

また、外交は老人がいい。第一に気がながい。第二に総合的知識がある。第三に判断が常識的である。牧野がなぜ軍人に睨まれたかの理由が、牧野の思想を知ることにより明らかになる。彼はそのときも辞職しようとしたのであった。

十二月二十五日(月)

大正天皇祭、外国ではクリスマスである。毎晩、一、二機帝都を襲わざるなし。しかも、それで帝都および近県を不寢に陷らしむ。

長谷川如是閑、馬場恒吾、黒木時太郎および綿貫ドクトルを招く。馬場および長谷川両氏はもう六十歳の老齢。この戰爭を生き拔けるや否やも疑わしく、午餐招待はそんな気持ちもあった。しかし二人ながら極めて健康。

馬場氏は意気軒昂だ。政府と国民に良心なきを痛憤す。マッチを二十本つかっても火が点かぬ。しかもラジオでは一日二本つかえと放送している、何事か。という。

十二月三十日(土)

片岡鉄兵君、和歌山の知人宅で死亡。その内輪の葬式をやるとのことにて赴く。生命保險を十万円つけてあったとのことで、未亡人は路頭にまず迷うまじ。

末次信正海軍大將死すとの報あり。彼は日米戰爭論者の巨頭である。徳富と末次に対しては、この戰爭が日本にどういう結果をもたらすかという事実を見せてやりたかったが。