Japanische Klassiker mit Furigana
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あんこくにっき
暗黒日記
清沢 洌
Lesen Sie 暗黒日記 (あんこくにっき) von 清沢 洌 (きよさわきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.322 Zeichen · 188 Bildschirme
四月一日(日)
四月二日(月)
それが浅草区で死んだものが多かった一因だという。また今日の朝日の投書欄によると、ラッキョウを食えば爆彈に中らぬとか、心掛けの惡いもののみが災害をうけるというような、迷信的見解が戰災地に一般的になっているとのことだ。
四月一日(日)
松本烝治氏來訪さる。孫が数人いるが、どこかに疎開させねばならぬ。が、鎌倉の別莊も、御殿場の別莊も、取り上げられる状態にあり、使うことができぬ。軽井沢に貸してくれる別莊があるが、食糧に困るという他の忠告もあって、これもダメ。新潟にでも疎開させようかと苦慮していると。それから時局談をする。
松本博士いわく、「考えたって仕方がないので、近頃は小説ばかり読んでいる。ディッケンスの本を読んでいるが面白いよ」と。同氏によれば斎藤内閣の商工大臣をやったが、次の内閣に居残ってくれと交渉されたが断った。また、宇垣流産内閣のときに、内務大臣を交渉されたが、司法ならばと受諾したそうだ。
こういう有為の材を、ただ小説を読ませておくとは勿体ない。が、これが現状だ。
四月二日(月)
駅の近くでピアノを百五十円で売りますと言っている女の子がいた。安い、ときいてみると、その日の午後三時までに取りに來なくてはダメだというのである。