Japanische Klassiker mit Furigana
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あんこくにっき
暗黒日記
清沢 洌
Lesen Sie 暗黒日記 (あんこくにっき) von 清沢 洌 (きよさわきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.322 Zeichen · 188 Bildschirme
九月十四日(火)
九月十五日(水)
九月十六日(木)
しかし、東條はなかなかやめまいよ」と。
九月十四日(火)
晩、有樂座で「ボース」という芝居を見る。相馬愛藏氏(新宿・中村屋店主)から切符を送られたからだ。役者はなかなかよいが、セリフに説教が多すぎ面白くなきこと夥し。頭山満が妻君とともに見物にきていた。この默々たる老翁、そして勉強もせず、見識もなき男が、ともかく多数の人の信仰を有することは、どこかに「熱」をもっているからであろう。
九月十五日(水)
軽井沢に來る。
先ごろ丸ビルの横浜植木会社で種子を買った。公定だそうで、五十銭買うと、十数種ある。普通市場なら三、四円はするものである。公定制度は強い信用あるものをいじめ、闇を奬励する制度である。しかも、若い事務官が全権を有している現在では、統制経済に対する批判は、まったく許されないのである。批判を殺して、衆人に関係ある経済を行うというのだから、弊害百出するのは当然だ。
九月十六日(木)
市原君(島中君の親類でアッツ通いの船の機関長だった人)とともに、旧軽井沢に赴く。同君の乘っていた太洋丸は総員千数百名の内、二十数名しか助からなかった。輸送船の場合には陸軍の中佐が司令官であるが、この司令の下に船長が置かれる。