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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

「ひどくやられたが、急所のひと突きだ」

平次はひと通り調べました。ほかに傷はなく、ひと太刀でろくに声も立てずにやられたことでしょう。

これは簡単な殺しでした。へっつい横丁のお種の家が、臨時の事務所に当てられ、牛込の顔役で朝吉というのが采配を揮って、手に余るとつい平次を呼んでくる騒ぎです。

「おや銭形の親分、もうお出でだったのか、とんだ世話になるぜ」

中年配の朝吉は心得顔に平次を案内します。

「まア、銭形の親分さん」

奥に引込んでいたらしいお種は顔を出しました。取って十九と聞きましたが、遊び女によくある型で、愛嬌がこぼれそう。銭形平次もこの女の豊満さには大たじたじです。

調べは兵二郎の身許から始まりました。

「何しろ腕のある男で、その代り随分もて余されたものでしたよ。生れは江戸じゃありません、信州者だとも聞きました。土地に住みついてはいるが、遊びがひどいからいまだに独り者で、――尤もこれは好い男でしたよ。力があって男が好くて、鬼に金棒で、姿は近ごろ滅法流行の伊達で、こいつばかりはうまくありません。――独り者ですとも、女出入りが多いからいまだに一人と言っても良いわけで」