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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lesen Sie 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.573 Zeichen · 178 Bildschirme

Aozora Bunko

「あッ」

それは思いもよらぬ銭形平次の姿だったのです。

「ここへ来るだろうと思ったよ。サア、着物を着るうちだけは待ってやろう」

平次はそう言って、逃げる思案もつかず、ぼんやり立っているお銀の手に、一とかさねの平常着を投げてやるのです。

「ありがとう、礼を言ったものか知ら、銭形の親分」

お銀はそう言って濡れたままの身体に袷を引っかけ、蒼澄んだ顔に、ニッコリ淋しい微笑を浮べるのです。

お銀も元吉も処刑になり、伊豆屋の二番目息子の徳三郎は、それっきり行方不明になりました。菊次郎の許嫁のお夏も、自分から身を退こうとしましたが、養い親の主人徳兵衛に望まれて、伊豆屋に留まり、その後を立てることになりました。

八五郎が絵解きをせがむと、平次は、

「わからないところは一つもないだろう。お銀は菊次郎を嫌って、五百両の金だけほしかったのさ。菊次郎が座敷牢に入ると、裏から小舟を出して、すぐ庭の裏の川で、向島から泳いで来るお銀と逢引していたのだよ。五百両持出させた晩、竹竿で菊次郎を撲り殺したが、五百両という小判を持ち運ぶ工夫はない、お銀は舟は漕げないから、川に沈めて竿を立てて目印にして置いたのだ。