Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
れもん
檸檬・ある心の風景 他二十編
Lesen Sie 檸檬・ある心の風景 他二十編 (れもん) von Kajii Motojirō (梶井 基次郎) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.934 Zeichen · 263 Bildschirme
月の光が一番いい。何故ということは言わないが、――というわけは、自分は自分の経験でそう信じるようになったので、あるいは私自身にしかそうであるのに過ぎないかもしれない。またそれが客観的に最上であるにしたところで、どんな根拠でそうなのか、それは非常に深遠なことと思います。どうして人間の頭でそんなことがわかるものですか。――これがK君の口調でしたね。何よりもK君は自分の感じに頼り、その感じの由って来たる所を説明のできない神秘のなかに置いていました。
ところで、月光による自分の影を視凝めているとそのなかに生物の気配があらわれて来る。それは月光が平行光線であるため、砂に写った影が、自分の形と等しいということがあるが、しかしそんなことはわかり切った話だ。その影も短いのがいい。一尺二尺くらいのがいいと思う。そして静止している方が精神が統一されていいが、影は少し揺れ動く方がいいのだ。自分が行ったり戻ったり立ち留ったりしていたのはそのためだ。雑穀屋が小豆の屑を盆の上で捜すように、影を揺ってごらんなさい。そしてそれをじーっと視凝めていると、そのうちに自分の姿がだんだん見えて来るのです。