Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
「灰色の巨人という賊は、奇術師だよ。だから、ちょっと、ふつうの人には考えられないような、きばつなことをやる。かれらのすみかも、じつに、きばつなたてものなのだ。」
おなじ人夫すがたの明智が、にこにこ笑って答えました。
「たてものといって、いったい、それはどこにあるんだい?」
「ここだよ、すぐ目の前に、立っているんだよ。」
「どこに、どこに?」
警部はキョロキョロあたりを見わたしましたが、どこにも、家らしいものはありません。
「ほら、あれだよ。むこうの木の上に、ニューッと頭を出して、灰色の巨人が、そびえているじゃないか。」
「えっ、灰色の巨人だって?」
「あまり大きすぎて、目にはいらないのだろう。あれだよ。あの大観音だよ。」
それはコンクリートでできた、高さ十数メートルの有名な観音さまの座像でした。小山の上にたてられ、森の木の上に、そびえているのです。
「観音さまなら、さっきから、見えすぎるほど、見えている。だが、あれは家ではないよ。人がすめないじゃないか。」
「ところが、すめるんだよ。あのコンクリートの仏像の中は空洞になっているんだ。賊は地下道をほって、下からその空洞の中へ出はいりしているんだ。