Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
まるで人間のようにうまく拍子木をうつのです。
「おい、ノロちゃん、あれ、人間だよ。人間が中にはいっているんだよ。逃げなくてもいいよ。」
井上君は、さすがにおちついているので、それが、こしらえもののトラの皮で、中に人間がはいっていることを見やぶったのです。
「ほんとかい?」
ノロちゃんは一生けんめいに走ったので、ハアハア息をきらせながら、ききかえしました。
「ごらん、ほんとうのトラが、あんなに、拍子木なんかうてるもんか。人間だよ。見ててごらん。いまに、映画の説明をはじめるから。」
ふたりは、だんだん、トラのそばへ近よっていきました。
そのとき、拍子木の音を聞いて、どこからか、二―三人の子どもが走ってきました。その子どもたちも、トラの姿を見て、ギョッとして立ちどまりましたが、そのとき、トラが人間の声でしゃべりはじめたので、「なあんだ。」というように、こちらへ近よってきました。
トラは、後足で立ちあがったまま、二本の前足で、おかしげな身ぶりをしながら、なにかしゃべりはじめました。
「ああ、いい子だ、いい子だ。ほんとうのトラだとおもって逃げだしたけれど、また帰ってきたね。