Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
停電でしょうか。いや、そうではありません。何者かが、一方の壁についているスイッチをおしたのです。
「だれだっ? 電灯を消したのは、はやくだれか、そこのスイッチをいれるんだ。」
山下さんが叫びましたが、不二夫君は、遠くにいましたし、ほかの少年たちは、スイッチの場所をしりませんので、やみの中をウロウロするばかりです。
そのときやみの中から、きみの悪い歯車のような声がひびいてきました。
「グーテンベルクの聖書は、たしかにちょうだいした。諸君、あばよ!」
それをきくと、山下さんは、ものをもいわず、スイッチのところへ走っていって、それをおしました。
蔵の中が、パッと、もとの明るさになりました。大金庫の扉はしまったままで、べつに異常はありません。そして、怪人の姿は、もうどこにも見えませんでした。かき消すように、いなくなってしまったのです。
山下さんは少年たちといっしょに、蔵の中を、グルグルまわって怪人をさがしましたが、金庫のうしろにも、本棚のくぼみにも、怪人の姿は見えません。煙のように消えてしまったのです。
なんという奇々怪々のできごとでしょう。黄金怪人はだんだん小さくなったり、だんだん大きくなったり、自由じざいに、からだの大きさをかえることができるのです。