Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
両手で長いスカートをつかみ、それをヒラヒラさせながら、風のように走っていきます。
ふたりの黒覆面も、ランニングには自信があるのですが、人形のはやさには、かないません。
岩の廊下は、右に左に、まがっています。ときどき、石の階段をくだって、だんだん、地のそこ深く、はいっていくのです。
やがて、広い洞窟の中に出ました。まっ暗です。
「スイッチをおすんだ。こう暗くってはしかたがない。」
その声に、ひとりの覆面が、岩壁をさぐって、電灯のスイッチをおしました。すると、向こうのほうが、ぼーっと明るくなったではありませんか。なにか、もやもやした中に、巨大なちょうちんのような、まっかなものが、ドキンドキンと動いています。あの、とほうもない巨人の心臓です。ここは、れいの胎内くぐりの巨人の胃袋の近くだったのです。スイッチをおしたので、その心臓が動きだしたのです。
ロウ人形は、巨大な胃袋へははいらないで、外がわを、心臓のほうへ、もぐりこんでいきます。黒覆面も、そのあとを追います。
ネズミ色の雲のような肺臓や、胃袋や、食道や、気管が、いっぱいにひろがっているので、きゅうくつなせまい道です。