Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつ みやもとむさし
随筆 宮本武蔵
吉川 英治
Lesen Sie 随筆 宮本武蔵 (ずいひつ みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.786 Zeichen · 278 Bildschirme
そういう牢人の生活費は、すべて幸村の手を通して、大坂城の経済から出ていたことはいうまでもないが、こういう一朝の場合に備えて心がけておく牢人扶養の仕方は、諸国の大名も皆やっていたこと勿論である。
で、多少なり、一かどといわれる武者修行は、何らかの形で、その系統のどっちかに扶助されていたろうと思う。
武蔵も三十一歳の時、大坂陣の折には西軍に参加したといわれ、その所属や功績の程は明らかでないが、西軍に投じたには、何か一片の義心なり理由がそこにはあったものと想像される。
いずれにしろ、武者修行の生活は室町期の初期にあっては、禅僧の行脚に倣ったような所もあろうし、そしてもっと乱脈な、雑多な、無秩序に行われていたろうが、戦国期に入って、元和の頃までは以上のようにその生活に一つの軌道があり、また、活溌な意志をも持った。けれどやがて江戸時代にはいって、世間が平静になり、統治者の制度が緊密になってくると、武者修行者の生活は、次第に難しくなってきたようである。
また、多くの偽装浮浪者に対して、法令もやかましくなったため、正しい目的をもって廻国する者までが、いろいろ牽制されて来た。