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Japanische Klassiker mit Furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Lesen Sie 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.575 Zeichen · 424 Bildschirme

Aozora Bunko

そうした女性や公卿たちの庵を訪ねあるいた西行法師の「山家集」から拾ってみても――

「世をのがれて、山寺に住み侍りける親しき人々」といい。

「ある人の、様変へて、仁和寺の奥なる所にあるを」「ある所の女房、世をのがれて西山に住むとき……」「ある宮に仕へ侍りける女房、世にそむきて、都遠くあるを」などと、いかに夥しい女性が、ひとつ形をとって暮らしていたかがわかる。

権門の梢に一生を托して咲いた花々は、当然、その幹が、権勢の闘いに仆れると、梢からふるい落とされた。興亡が散らした“落花の女”を、西行はあわれと訪ねていたのである。

西行のような出家こそ、出家の真実を意味するものだろうが、あれまでの真実に徹しようとした者は、暁天の星といってよい。

「出家する者の第一の苦しみは、愛する者の涙に打ち剋つことだった」

と、藤原全盛期の歌人四条公任はいっている。周囲の恩愛に悩んだ公任の出家は、歌人だけに西行と一脈どこか通じているものがあった。

歓楽のあとに哀寂多しで、「栄花物語」的な絢爛な世代の反面に、そうした現実とは両極端な無常観や世を儚む考えがびまんしていたのは自然である。