Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Lesen Sie 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.575 Zeichen · 424 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、歴史は非情なほど後人へものを語るに冷厳である。ただ、今日に思い合わせて、また、人間性にかえりみて、非情なる歴史をおたがいの中にくり返さぬようにするしかない。

この栞のためには、知己や先輩にも、つい御迷惑をかけている。今月の客欄には、中村孝也博士に感想をおねがいしたよしを、編集子から伺った。孝也先生の名著「源九郎義経」などは、ぼくはもう何十年も前に、愛誦措かなかったものである。そのころはまだ自分が作家になり、かかる小説に筆をそめることさえ夢想していなかったのにと、何か、感慨にたえない。そして、青年時代のそうした愛誦書なども、無意識のうちに、自分の著業には、なんらかの眼にもみえない影響をもっていたろうことも思われて、読書の恩を深く感じる。菜根譚のうちに、

読書随所浄土

ということばがあるが、単に、書を開く手には浄土が降りてくる――ばかりでなく、自分の一生にまで影響する大きな機縁も知らぬまに生じていよう。考えてみると、ぼくなど無数の読書の恩をうけてきた一人である。(昭和二十八年七月)

新・平家今昔紀行

伊勢から熊野路の巻

中山競馬場の会員席でのこと。