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Japanische Klassiker mit Furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Lesen Sie 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.575 Zeichen · 424 Bildschirme

Aozora Bunko

饐えたる九重の府には、なお政権をうかがい、栄花に汲々たる公卿顕官の策動が絶えない。

関白忠通と、悪左府頼長の争いは、その典型的なものであり、朝廷方、院方と分れて、しかも骨肉相戦う、保元の乱を、招来する。

崇徳上皇は、戦いに敗れて、讃岐へ流され給い、一庶民、阿部麻鳥の吹く笛に、初めて人間の真実を悟られたが、あくまで冷酷な人の世を呪うて、ついに配所の鬼と化された。

しかも、ひとたび、地上を煉獄とした堂上人は、懲りずに、またも、政権欲と女院の内争などに絡み、まもなく再び平治の合戦を起し、ここに源平の対立を発端する。そして紀州熊野路から変を聞いて引返した安芸守清盛に、時勢は、絶好なる登龍の機運を与えてしまう。

平治に敗れた源ノ義朝は、都に愛人の常磐を残し、義平、朝長、頼朝などの子弟一族をつれて都を落ち、雪の近江路をさまよう間に、ひとり十三歳の頼朝は、馬眠りして、父や一族に迷ぐれ去る。

骨肉相戦うの酸鼻を演じた保元、平治の二度の合戦が得たものは何?

以後、世は源平の二世界に引裂かれ、武族に非ずんば人にあらずの世間ができた。

頼朝は平家に捕われて、伊豆の配所に二十年の歳月を、行い澄まし、北条時政の娘、政子に眼をつけて、恋の巣に大望の卵を孵す長計を立てている。