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Japanische Klassiker mit Furigana

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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

Lesen Sie 随筆 新平家 (ずいひつ しんへいけ) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.575 Zeichen · 424 Bildschirme

Aozora Bunko

義仲が戦場に愛人をつれていたのは、かの項羽が陣中に虞美人を擁していたことと、どこか似ている。

そんな行為も、義仲の放縦な一面を特色づけているようだが、女性の従軍は、何も義仲だけの示しではない。中古前期の奥夷の遠征などには、妻も従軍していたことが日本の国史にもあきらかにされている。それを非武将的にいったのは、やはり鎌倉期以後であろう。儒学が武門とむすびついてからのものである。

じっさいには、木曾の娘子軍というものは、粮食の運搬、炊事、死傷の看護、縫工などの面で、ずいぶん軍務を扶けていたのではないかと思われる。

「木曾家伝」には、栗田別当範覚の女、年十六が、粮米の任を支配して陣中にあったと記載してある。また、長門本平家物語だと、義仲が子の義高を鎌倉へ質子にやるとき、諸将士の妻女を召してわけを語ると、衆婦みな泣いて義仲に謝したなどということも見えるから、木曾勢には、その一軍団ごとに、部将の妻や娘もいたことと考えられる。

だから陣の幕舎に、脂粉の香をもっていたのは、ひとり義仲だけではない。他の部将も、連れていたろうし、これはまた、当時の武門の風として、なんの異例でもなかったのである。