Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lesen Sie 青べか物語 (あおべかものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.961 Zeichen · 317 Bildschirme

Aozora Bunko

人はなんによって生くるか

五郎さんが結婚してまもなく、篠咲でもゆい子が東京へ嫁にいった。一年経って、五郎さんの新しい妻が女の児を産んだとき、ゆい子は実家へ帰っていた。それが一時的なものか、またも離婚したのであるかは不明だったし、その後の噂も聞かなかった。

人はなんによって生くるか

私は石灰工場の川下で釣りをしていた。

一つ※(「さんずい+入」、第4水準2-78-20)のちょっと上で、うしろには百万坪の荒地がひろがっており、早春のやわらかな風が、その荒地をわたって吹いて来た。陽はあたたかく、根戸川の水は薄濁りがして、ときどきこまかなさざ波をたたんでいた。

私はひね鯊を一尾あげた。すると一人の男が土堤の上をやって来て、私のすぐ脇で釣り始めた。私は場所を変えようと思った。私の釣りはおよそでたらめなもので、子供の使うような安い駄竿に、浮子下もよく計らず、もっぱら岸際の杭のあいだや、水草の蔭などを覘って糸をおろす。それで結構その日のおかずぐらいは釣れるのだが、脇にその道のベテランらしい人が来るとたいそう困る。というのは、そういう人は高価な継ぎ竿を幾本も持っているし、魚籠、餌箱、帽子から服から靴まで、すべてその道の装具をきちんと揃えている。