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Japanische Klassiker mit Furigana

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lesen Sie 青べか物語 (あおべかものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.961 Zeichen · 317 Bildschirme

Aozora Bunko

工員は十五人いた。男が九人、女が六人、五つ組が夫婦で、あとの男たちは独身だし、女一人は雑役の老婆だった。

かれらの姿を初めて見た者は、おそらく一種のぶきみさにおそわれるだろう。かれらは男も女も裸で、細い下帯のほかにはなにも身につけていない。また、頭はみなまる坊主に剃り、眉毛もないし、腋やその他の躰毛もすべて剃りおとしているといわれる。それは石灰粉が毛根に付くと、毛が固まるからだそうで、胸とか腰部を見なければ、男女の差は殆んどわからなかった。

男も女も、逞しい躯つきであった。髪の毛を剃りおとした頭部が小さくみえるためか、その裸の肉躰の逞しさは不均衡であり、眉毛のないとろっとした眼や、いつもむすんだまま動くことのない唇など、見る者に異常な、非人間的な印象を強く与えた。女のほうはその感じが特にひどい。頭蓋のあらわな不恰好さ、躯を動かすたびに揺れる重たげな乳房、厚く肉付いて、圧倒するような量感のある広い腰、そうして畸型かと思われる曲った短い足。茶色にやけた肌いちめんに、石灰粉の斑にこびりついたまま、前跼みの姿勢でのろのろと鈍重に歩いてゆくようすは、人間というよりも、なにかえたいの知れないけものというようにさえみえた。