Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
当主は代々吉左衛門の名を継ぐことになっていて、この話の天保初年には十六代目の吉左衛門が当主であったそうだ。
由井吉左衛門にふたりの娘があって、姉はおそよ、妹はおつぎといった。この姉妹がある年の秋のはじめ頃からだんだんに痩せおとろえて、いわゆるぶらぶら病いという風で、昼の食事も進まず、夜もおちおちとは眠られないようになったので、両親もひどく心配して遠い熊本の城下から良い医師をわざわざ呼び迎えて、いろいろに手あつい療治を加えたが、姉妹ともにどうも捗々しくない。どの医師もいたずらに首をかしげるばかりで、一体なんという病症であるかも判らない。
おそよは十八、おつぎは十六、どっちも年頃の若い娘であるから、世にいう恋煩いのたぐいではないかとも疑われたが、ひとりならず、姉妹揃っておなじ恋煩いというのも少しおかしい。勿論、ふたりともにどっと寝付いているというわけでもなく、天気のいい日や、気分のいい日には、寝床から起き出して田圃や庭などをぶらぶら歩いているのであるが、それでも病人は病人に相違ないので、親たちの苦労は絶えなかった。
そうすると、親たちにもいろいろの迷いが出る。