Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
たのです。
ここでもまたひと騒ぎ出来して、漁師たちはすぐにそれを引揚げようとしたのですが、もうその形が見えなくなりました。半兵衛のときはともかくも、今度はそこに大勢の漁師や船頭も働いていたのですが、文阿はどこに沈んだか、どこへ流されたか、どうしてもその形を見付けることが出来ないので、大勢も不思議がっているばかりでした。その報告をきいて、与茂四郎は深い溜息をつきました。
「ああ、手前がもう少し早くまいればよかった。それでも御主人の出向かれなかったのが、せめてもの仕合せであった。」
そう言ったぎりで、与茂四郎は帰ってしまいました。主人の方はそれから一刻ほどして起きられるようになりましたが、文阿と半兵衛の姿はどうしても見付かりません。そのうちに秋の日も暮れて来たので、もう仕方がないとあきらめて、店の者も漁師たちも残念ながら一とまず引揚げることになりました。それらが帰って来たので、店先はごたごたしている。祖母も店へ出て大勢の話を聴いていますと、奥から俳諧師の野水が駈け出して来まして、誰か早く来てくれというのです。
野水という人はもう少し前に帰って来て、自分の留守のあいだにいろいろの事件が出来しているのに驚かされて、その見舞ながら奥へ行って主人の増右衛門と何か話していたのです。