Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Lesen Sie 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.438 Zeichen · 238 Bildschirme
「まあ、可哀そうに……。」と、庄兵衛の妻は涙ぐんだ。「おまえのような可愛らしい子が、なぜ行く先ざきで捨てられるのか。」
「それはわたくしが不具者であるからでございます。」と、少女はその美しい眼に涙をやどした。「世にも少ない不具者を誰が養ってくれましょう。はじめは不憫を加えてくれましても、やがては愛想をつかされるのでございます。」
かれは年よりもませた口ぶりで言った。しかし見たところでは、人並すぐれた容形で、別に不具者らしい様子もないので、妻も庄兵衛も不思議に思った。恥かしいのか、悲しいのか、少女は身をすくめ、身をふるわせて、ただすすり泣きをしているばかりであるのを、夫婦がいろいろになだめすかして詮議すると、かれが不具である子細が初めて判った。
土に坐っているので今までは気が付かなかったが、少女は一本足であった。かれは左の足をもっているだけで、右の足は膝の上から切断されているのであった。生れ落ちるとからの不具ではない。さりとて何かの病いのために切断したのでもない。おそらく何かの子細で路ばたに捨てられていたところを、野良犬か狼のような獣のために片足を啖い切られたらしいと、その疵口の模様によって庄兵衛は判断した。