Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Lesen Sie 黒田如水 (くろだじょすい) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.639 Zeichen · 325 Bildschirme
――失礼ながらあなた方は、井の中の蛙とでも申そうか、自己の位置実力と、中央の情勢や、織田家の勢力とをご比較あるのに、すこし自分に即し過ぎた錯覚を抱かれているように思われるが」
こう諭して、終りに、
「あきらかに、以後は、ご当家は織田麾下の一塁たれば、表面、毛利方に対してはともかく、内において、なお二派の争論は慎しまれたい。わが殿は、織田殿に随身せられて中国に時を待つ重要なお立場にあるものなることを、きっとお忘れなきように」
と、厳かにいい渡した。
しかし数日のうちに、何十名かの家士が、御着の城からたちまち姿をかくした。みな脱城者であり、みな毛利家の領へ奔ったものであることは、調べるまでもなく明瞭だった。
従って、いかに秘密を保とうとしても、彼が使いして、主家小寺家を、遂に織田家にむすびつけたという事は、かくれもなく、敵毛利輝元へつつぬけの状態となり、四隣の諸城も、俄然大きな衝動をうけて、この一城を見まもり合った。
何より危険になって来たのは、官兵衛そのものの生命である。毛利方へ心をよせている者全部が脱城したわけではない。御着の内の宿老や一族の中にすらまだ反信長党がいるし、毛利に通じている徒が少なくないのである。