Japanische Klassiker mit Furigana
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くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Lesen Sie 黒田如水 (くろだじょすい) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.639 Zeichen · 325 Bildschirme
秀吉は飽くまで彼等父子の立場を庇った。
「――ご当家から観ても、あの一石は、中国全土、敵ならぬはない中の、ただ一つのお味方でしょう。死なしてはなりますまい」
「――が、官兵衛父子を救うために、わが大軍を出すことはできない。中国のことは、安土を築くようなわけには参らん」
「お旨はわかります。故に、私からはその都度、懇ろに返書を与え、近畿の情勢、まだその時でない。遠からぬうちに、時節が参ろう、もう少し待て、頑張っておれと、慰撫に努めておりますが、願わくば我君よりも、一度おことばを下し置かれれば、彼等父子も一層誠忠をふるって、ご西下の日をお待ちするであろうと存ぜられますが」
「それも思わぬではないが、何せい、黒田父子は、小寺政職の臣。小寺家そのものの内部にすら、なお彼に服さず、ひそかに毛利家へ心を寄せている者もあると聞き及ぶ。旁、心はゆるし難い。――余の誓書が参るよりも先に、小寺家より当家へ質子を送るべきではないか」
「そうです。御諚至極ごもっともに存じます。早速、質子を入れよとのご一書を、お遣わし下されば、必ず送って参りましょう」
「寺へ来い。そちの母が栽ったという野菜など煮させて、一献酌みながら、なお熟議しよう」