Clásicos japoneses con furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lee 三国志(三) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 312.452 caracteres · 628 pantallas
三
つつまずにそういった関羽の大人的な態度に、曹操はまた、惚々見入っていたが、やがて酒も半ばたけなわの頃、戯れにまたこんなことを訊ねだした。
「君の髯は、実に長やかで美しいが、どれほどあるかね、長さは」
三
関羽の髯は有名だった。
長やかで美しい顎髯というので、この許都でも評判になっていた。
「おそらく都門随一の見事な髯だろう」と、いわれていた。
いま曹操から、その髯のことを訊かれると、関羽は、胸をおおうばかり垂れているその漆黒を握って悵然と、うそぶくように答えた。
「立てば髯のさきが半身を超えましょう。秋になると、万象と共に、数百根の古毛が自然にぬけ落ち、冬になると草木と共に毛艶が枯れるように覚えます。ですから極寒の時は、凍らさぬよう嚢でつつんでいますが、客に会う時は、嚢を解いて出ます」
「それほど大切にしておられるか。君が酔うと髯もみな酒で洗ったように麗しく見える」
「いやお恥かしい。髯ばかり美しくても、五体は碌々と徒食して、国家に奉じることもなく、故主兄弟の約にそむいて、むなしく敵国の酒に酔う。……こんな浅ましい身はあろうと思えませぬ」
なんの話が出ても、関羽はすぐ自身を責め、また玄徳を思慕してやまないのであった。