Clásicos japoneses con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lee 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) de 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 136.097 caracteres · 267 pantallas
すると、そこへ瞋の眥を釣り上げた、一人の若い女が現われて、口惜しい口惜しいとわめきつづけながら、件の男にとびかかって、頭髪をったり、顔面を引っかいたり、足で蹴ったり、踏んだり、とても乱暴な真似をいたします。私はその時、きっとこの女はこの男の手にかかって死んだのであろうと思いましたが、兎に角こんな苛責の光景を見るにつけても、自分の現世で犯した罪悪がだんだん怖くなってどうにも仕方なくなりました。私のような強情なものが、ドーやら熱心に神様にお縋りする気持になりかけたのは、偏にこの暗闇の内部の、世にもものすごい懲戒の賜でございました……。』
敦子さまの物語はまだいろいろありましたが、だんだんきいて見ると、あの方が何より神様からお叱りを受けたのは、自殺そのものよりも、むしろそのあまりに強情な性質……一たん斯うと思えば飽までそれを押し通そうとする、我侭な気性の為めであったように思われました。敦子さまはこんな事も言いました。――
『私は生前何事も皆気随気侭に押しとおし、自分の思いが協わなければこの世に生甲斐がないように考えて居りました。一生の間に私が自分の胸の中を或る程度まで打明けたのは、あなたお一人位のもので、両親はもとよりその他の何人にも相談一つしたことはございませぬ。