Clásicos japoneses con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lee 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) de 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 136.097 caracteres · 267 pantallas
十九、竜神の祠
神々のお好みがあるので、他にもさまざまの世界があちこちに出来てはいるが、それ等の中で、何と申しても一番立ち優っているのは矢張りこの竜宮界じゃ。すべてがいかにも清らかで、優雅で、そして華美な中に何ともいえぬ神々しいところがある。とても俺の口で述べ尽せるものではない。そちも成るべく早く修行を積んで、実地に竜宮界へ行って、乙姫様にもお目通りを願うがよい……。』
『私のようなものにもそれが協いましょうか……。』
『それは勿論協う……イヤ協わねばならぬ深い因縁がある。何を隠そう汝はもともと乙姫様の系統を引いているので、そちの竜宮行は言わば一種の里帰りのようなものじゃ……。』
お爺さんの述べる所はまだしッくり私の胸にはまりませんでしたが、しかしそれが一ト方ならず私の好奇心をそそったのは事実でございました。それからの私は絶えず竜宮界の事、乙姫様の事ばかり考え込むようになり、私の幽界生活に一の大切なる転換期となりました。
が、私の竜宮行きはそれからしばらく過ぎてからの事でございました。
十九、竜神の祠
順序として、これからポツポツ竜宮界のお話を致さねばならなくなりましたが、もともと口の拙ない私が、私よりももっと口の拙ない女の口を使って通信を致すのでございますから、さぞすべてがつまらなく、一向に多愛のない夢物語になって了いそう