Clásicos japoneses con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lee 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) de 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 136.097 caracteres · 267 pantallas
二十三、豐玉姫と玉依姫
『御免くださいませ……。』
私は思い切ってそう案内を乞いました。すると、年の頃十五位に見える、一人の可愛らしい小娘がそこへ現われました。服装は筒袖式の桃色の衣服、頭髪を左右に分けて、背部の方でくるくるとまるめて居るところは、何う見ても御国風よりは唐風に近いもので、私はそれが却って妙に御殿の構造にしっくりと当てはまって、大へん美しいように感ぜられました。
『私は小櫻と申すものでございますが、こちらの奥方にお目通りをいたし度く、わざわざお訪ねいたしました……。』
乙姫様とお呼び申すのも何やらおかしく、さりとて神様の御名を申上ぐるのも、何やら改まり過ぎるように感じられ、ツイうっかり奥方と申上げて了いました。こちらへ来ても矢張り私には現世時代の呼び癖がついてまわって居たものと見えます。それでも取次ぎの小娘には私の言葉がよく通じたらしく、『承知致しました。少々お待ちくださいませ。』と言って、踵をかえして急いで奥へ入って行きました。
『乙姫様に首尾よくお目通りが叶うかしら……。』
私は多少の不安を感じながら玄関前に佇みました。
二十三、豐玉姫と玉依姫
間もなく以前の小娘が再び現われました。