Clásicos japoneses con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lee 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) de 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 136.097 caracteres · 267 pantallas
三十六、弟橘姫
それでも、どこまでも自分の過去をお忘れなく、『自分は他人さまのように立派な所へは出られない。』と仰っしゃって、神様にお願いして、わざと小さな岩窟のような所に籠って、修行にいそしんで居られます。これなどは、むしろ私どもの良い亀鑑かと存じます。
三十六、弟橘姫
あまりに平凡な人達の噂ばかりつづきましたから、その埋合せという訳ではございませぬが、今度はわが国の歴史にお名前が立派に残っている、一人の女性にお目にかかったお話を致しましょう。外でもない、それは大和武尊様のお妃の弟橘姫様でございます……。
私達の間をつなぐ霊的因縁は別と致しましても、不思議に在世中から私は弟橘姫様と浅からぬ関係を有って居りました。御存じの通り姫のお祠は相模の走水と申すところにあるのですが、あそこは私の縁づいた三浦家の領地内なのでございます。で、三浦家ではいつも社殿の修理その他に心をくばり、又お祭でも催される場合には、必ず使者を立てて幣帛を献げました。何にしろ婦女の亀鑑として世に知られた御方の霊場なので、三浦家でも代々あそこを大切に取扱って居たらしいのでございます。そして私自身もたしか在世中に何回か走水のお祠に参拝致しました……。