Clásicos japoneses con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lee 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) de 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 136.097 caracteres · 267 pantallas
『何分にも年若き娘のこととて恥かしさが先立ち、格別のお取持もできなかった……。』姫はあっさりと、ただそれっきりしかお口には出されませんでしたが、何やらお二人の間を維いだ、切っても切れぬ固い縁の糸は、その時に結ばれたらしいのでございます。実際又何れの時代をさがしても、この御二人ほどお似合の配偶はめったにありそうにもございませぬ。申すもかしこけれど、お婿様は百代に一人と言われる、すぐれた御器量の日の御子、又お妃は、しとやかなお姿の中に凛々しい御気性をつつまれた絶世の佳人、このお二人が一と目見てお互にお気に召さぬようなことがあったら、それこそ不思議でございます。お年輩も、たしか命はその時御二十四、姫は御十七、どちらも人生の花盛りなのでございました。
これは余談でございますが、私がこちらの世界で大和武尊様に御目通りした時の感じを、ここでちょっと申上げて置きたいと存じます。あんな武勇絶倫の御方でございますから、お目にかからぬ中は、どんなにも怖い御方かと存じて居りましたが、実際はそれはそれはお優さしい御風貌なのでございます。むろん御筋骨はすぐれて逞しうございますが、御顔は色白の、至ってお奇麗な細面、そして少し釣気味のお目元にも、又きりりと引きしまったお口元にも、殆んど女性らしい優さしみを湛えて居られるのでございます