Clásicos japoneses con furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lee 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) de 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 136.097 caracteres · 267 pantallas
後で神さまから伺えば、私はそれから十年近くも眠っていたとのことで、自分ながらわが身の腑甲斐なさに呆れたことでございました……。』
問『いつお娘さまとはお逢いなされましたか……。』
答『自分が気がついた時、私はてっきりあの娘が自分の傍に居てくれるものと思い込み、しきりにその名を呼んだのでございます。――が、いかに呼べど叫べど、あの娘は姿を見せてくれませぬ。そして不図気がついて見ると、見も知らぬ一人の老人が枕辺に佇って、凝乎と私の顔を見つめて居るのでございます。やがて件の老人が徐ろに口を開いて、そなたの子供は今ここに居ないのじゃから、いかに呼んでも駄目じゃ。修行が積んだら逢わせてあげぬでもない……。そんなことを言われたのでございます。その時私は、何という不愛想な老人があればあるものかと心の中で怨みましたが、後で事情が判って見ると、この方がこちらの世界で私を指導してくださる産土神のお使者だったのでございました……。兎も角も、修行次第でわが娘に逢わしてもらえることが判りましたので、それからの私は、不束な身に及ぶ限りは、一生懸命に修行を励みました。そのお蔭で、とうとう日頃の願望の協う時がまいりました。