Classiques japonais avec furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans
二
頭の禿げた石山氏が、黒絽の紋付、仙台平の袴で、若主人に代って応対する。諸君と共に二列に差向って、饌に就く。大きな黒塗の椀に堆く飯を盛ってある。汁椀は豆腐と茄子と油揚のつゆで、向うに沢庵が二切つけてある。眼の凹い、鮫の歯の様な短い胡麻塩髯の七右衛門爺さんが、年増の婦人と共に甲斐※(二の字点、1-2-22)※(二の字点、1-2-22)しく立って給仕をする。一椀をやっと食い終えて、すべり出る。
二
柿の木蔭は涼しい風が吹いて居る。青苔蒸した柿の幹から花をつけた雪の下が長くぶら下って居る。若い作男が其処にあった二台の荷車を引きのけ、大きな鍵で土蔵の戸前を開けて、蓆を七八枚出して敷いてくれた。其れに座った者もある。足駄ばきのまゝ蹲んで話して居る者もある。彼は納屋の檐下にころがって居る大きな木臼の塵を払って腰かけた。追々人が殖えて、柿の下は十五六人になった。
「何しろむつかしい事がありゃ一番に飛び込もうと云うンだからエライや」
「全くだね。寺本さんはソノ粕谷の人物ばかりじゃねえ、千歳村の人物だからね」
と紺飛白で何処やら品の好い昨年母をなくした仁左衛門さんが相槌をうつ。