Classiques japonais avec furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans
一反五畝の内、宅地、杉林、櫟林を除いて正味一反余の耕地には、大麦小麦が一ぱいで、空地と云っては畑の中程に瘠せこけた桑樹と枯れ茅枯れ草の生えたわずか一畝に足らぬ位のものであった。彼は仕事の手はじめに早速其草を除き、重い作切鍬よりも軽いハイカラなワーレンホーで無造作に畝を作って、原肥無し季節御構いなしの人蔘二十日大根など蒔くのを、近所の若い者は東京流の百姓は彼様するのかと眼を瞠って眺めて居た。作ってある麦は、墓の向うの所謂賭博の宿の麦であった。彼は其一部を買って、邪魔になる部分はドシ/\青麦をぬいてしまい、果物好きだけに何よりも先ず水蜜桃を植えた。通りかゝりの百姓衆に、棕櫚縄を蠅頭に結ぶ事を教わって、畑中に透籬を結い、風よけの生籬にす可く之に傍うて杉苗を植えた。無論必要もあったが、一は面白味から彼はあらゆる雑役をした。あらゆる不便と労力とを歓迎した。家から十丁程はなれた塚戸の米屋が新村入を聞きつけて、半紙一帖持って御用聞きに来た時、彼はやっと逃げ出した東京が早や先き廻りして居たかとばかりウンザリして甚不興気な顔をした。
手脚を少し動かすと一廉勉強した様で、汚ないものでも扱うと一廉謙遜になった様で、無造作に応対をすると一廉人を愛するかの様で、酒こそ飲まね新生活の一盃機嫌で彼はさま/″\の可笑味を真顔でやってのけ