Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

25 去らぬ足音

「しまった」

刑事は、案にたがわず、博士の行方を見失って、弱ってしまった。

が、彼は、突然手をうった。

「そうだ。なあんだ、わかった、わかった」

刑事は、急に元気になって、自動車を呼んだ。

「どっちへやるのかね」

と、運転台の同僚が聞いた。

「麻布だ。蟻田博士邸へ直行してくれたまえ」

25 去らぬ足音

話は変って、ここは、蟻田博士邸の地下室の中だ。

新田先生と千二少年とは、階段の下に閉じこめられて、どうしてよいか困ってしまった。誰がどうして階段の上の蓋を、しめてしまったのだろうか。それをいぶかる折しも、二人の頭上に、こつ、こつと重い足音が近づいた。誰もいないはずの部屋に、人の足音がする! では、博士が帰ってきたのか? それとも、別の人であろうか。新田先生と千二少年とは、声をのんで、じっと足音のする頭上を見上げた。

こつ、こつ、こつ、こつ。

怪しい足音は、なおも頭の上を歩き続けるのだった。もし二人が、地下階段から床にのぼれば、待っていましたとばかり、二人の首っ玉をおさえるつもりのように思われる。

「先生、誰でしょう? この上を、歩いているのは?」

千二は、新田先生のそばにすり寄って、低い声でたずねた。