Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

68 いばる丸木

「気味のわるいところだなあ」

と、千二が、なおもかんしんして、その林の中をのぞいていると、その時、へんなものが目にはいった。

林のおくの方から、むぎわら帽子が、ゆらゆらと宙をとんで、こっちへ来るのであった。

「あ、博士。へんなものが林の中にいます」

と、千二は思わず声を立てた。

「へんなものって、どれかね。どれだ」

千二は、宙をとんで来る、むぎわら帽子をゆびさした。

「ああ、これか。これは丸木じゃないか。丸木がとうとうやって来たぞ」

「どうして、このむぎわら帽子が丸木なんですか」

「だって、帽子の下をごらん。目が光っているじゃないか。丸木のからだが、みどり色だから、みどりの林の中では、帽子だけしか見えないんだよ」

「ああ、そうか」

博士に言われて、千二は林の中を、もう一度よく見直した。とたんに千二は、あっとおどろきの声をあげた。林の中には何があったのであろうか。

蟻田博士と新田先生と、そうして千二少年とが、いかめしい服を着て立っている前に、とつぜん、ぬっと顔を出したむぎわら帽の火星人は、これこそ丸木であったのである。

「おい、丸木。きさまよく逃げおったな」

博士は叱りつけるように言った。