Classiques japonais avec furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans
一昼夜に五千七百六十回転、一年には勿驚約二百十万○三千八百四十回転をやるんだ。なんと、眼が廻るだろう。君は吾輩が唯道楽に回転して居ると思うか。戯談じゃない、全く骨が折れるぜ。吾輩は決して無意味の活動をするんじゃない。吾輩は人間の為に穀も搗くのだ、粉も挽く。吾輩は昨年中に、エヽと、搗いた米がざっと五百何十石、餅米が百何十石、大麦が二千何百石、小麦が何百石、粟が……稗が……黍が……挽いた蕎麦粉が……饂飩粉が……まだ大分あるが、まあざっと一年の仕事が斯様なもんだ。如何だね、自賛じゃないが、働きも此位やればまず一人前はたっぷりだね。それにお隣に澄まして御出の御前は如何だ。如何に無能か性分か知らぬが、君の不活動も驚くじゃないか。朝から晩までさ、年が年中其処にぬうと立ちぽかァんと立って居て、而して一体お前は何をするんだい? 吾輩は決してその自ら誇るじゃないが、君の為に此顔を赧うせざるを得ないね。おい、如何だ。樫君。言分があるなら、聞こうじゃないか」
云い終って、口角沫を飛ばす様に、水車は水沫を飛ばして、響も高々と軋々と一廻り廻った。
其処に沈黙の五六秒がつゞいた。