Classiques japonais avec furigana
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みみずのたわこと
みみずのたはこと
徳冨 健次郎
Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans
農
一
他の友達は、下駄の歯になって、泥濘の路石ころ路を歩いて居る。他の一人は鉋の台になって、大工の手脂に光って居る。他の友達は薪になって、とうに灰になった。ドブ板になったのもある。また木目が馬鹿に奇麗だと云って、茶室の床柱なンかになったのもある。根こぎにされて、都の邸の眼かくしにされたのもある。お百姓衆の鍬や鎌の柄になったり、空気タイヤの人力車の楫棒になったり、さま/″\の目に遭うてさま/″\の事をして居る。失礼ながら君の心棒も、俺の先代が身のなる果だと君は知らないか。俺は自分の運命を知らぬ。何れ如何にかなることであろう。唯其時が来るまでは、俺は黙って成長するばかりだ。君は折角眼ざましく活動し玉え。俺は黙って成長する」
云い終って、一寸唾を吐いたと思うと、其はドングリが一つ鼻先に落ちたのであった。夢見男は吾に復えった。而して唯いつもの通り廻る水車と、小春日に影も動かず眠った様な樫の木とを見た。
農
我父は農夫なり 約翰伝第十五章一節
一
土の上に生れ、土の生むものを食うて生き、而して死んで土になる。我儕は畢竟土の化物である。土の化物に一番適当した仕事は、土に働くことであらねばならぬ。