Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

何れも千歳村の内ながら、水の流るゝ田圃に下りたり、富士大山から甲武連山を色々に見る原に上ったり、霜解の里道を往っては江戸みちと彫った古い路しるべの石の立つ街道を横ぎり、樫欅の村から麦畑、寺の門から村役場前と、廻れば一里もあるかと思われた。千歳村は以上三の字の外、船橋、廻沢、八幡山、烏山、給田の五字を有ち、最後の二つは甲州街道に傍い、余は何れも街道の南北一里余の間にあり、粕谷が丁度中央で、一番戸数の多いが烏山二百余戸、一番少ないのが八幡山十九軒、次は粕谷の二十六軒、余は大抵五六十戸だと、最早そろ/\小学の高等科になる石山氏の息子が教えてくれた。

期日は三月一日、一月おくれで年中行事をする此村では二月一日、稲荷講の当日である。礼廻りから帰った彼は、村の仲間入すべく紋付羽織に更めて、午後石山氏に跟いて当日の会場たる下田氏の家に往った。

其家は彼の家から石山氏の宅に往く中途で、小高い堤を流るゝ品川堀と云う玉川浄水の小さな分派に沿うて居た。村会議員も勤むる家で、会場は蚕室の階下であった。千歳村でも戸毎に蚕は飼いながら、蚕室を有つ家は指を屈する程しか無い。板の間に薄べり敷いて、大きな欅の根株の火鉢が出て居る。